http://permacultureyaisho.hamazo.tv/e7085108.html
からのつづきです。
大まかな木の剪定や下草のケアを行い、次に手がけるのはランドケア。
ランドケアとは劣化していたり、栄養が乏しく劣化している大地を労わり、もとの肥沃さやそこに住まう動植物にとって過ごしやすい環境をつくること。
僕たちPCT-DesginLabが取り入れているのは
、【大地の再生】を手がける矢野さんの技術。
明石さんのお庭は、しばらく人の手が入っていないだけでなく、様々な要因によって湿気がこもりやすいということと、その環境から蚊が大量発生しているという大きな課題がありました。(じっとしていると数十匹の蚊に即座にたかられます・・・)
パーマカルチャーにおいて重要なのは【観察】。
サイトを作る前には1年間観察のために何もするな。 とも言われるパーマカルチャー。
とはいえなかなかお庭づくりの仕事で1年間何もしない。というのも中々大変なこと。
浜松の現場は自分が浜松生まれ浜松育ちということもあり、だいたいの地理風土を心得ていますが、それでも見落としがちな部分などを、さまざまな角度から観察していきます。
今は便利な時代で、WEBで検索をすると年代別の地図なども見ることができ、過去の土地の状態などを知ることができます。
さらにその場に暮らしている植物たちのタイプを観察します。
こうして、五感をフルに使い、時にWEBなどの近代的なツールにお世話になりながら、その【場】を見ていきます。
明石さんのお庭のある場所は【広沢】という地名で呼ばれ、その昔は色々なところに小さな沢があったそうで、近年の宅地前にその沢がどんどん消えて、今はその影も形もなくなってしまったそうです。
庭をよくよく観察すると、水の通り道が切られたその痕跡が、そこに育っている植物をはじめ庭のいたるところにサインとして残っていました。
(なんと雨になるとその流れがわずかに蘇る・・・!)
こうして自然と歴史を読むこともパーマカルチャーではとても大切なプロセスになります。
十分な観察のち。 ランドケアの第一歩!
まずは【大地の再生】によって、断ち切られてしまったいた水と風(空気)の通り道をじっくりと地形や風を読みながらつくりこんでいきます。
水が溜まり、空気が抜けず、いわば大地が壊死した場所を少しずつ整え、水と空気が抜ける道を特別なパイプと、剪定などででた木の枝などを上手にリユースしながら施す。。。
道をつけながら、道に【呼吸する素材】でもある炭を敷くことで、土壌が窒息しないためのケアをしていきます。
明石さんのお庭では、最近矢野さんの現場につきっきりのPCT-DesignLabの庄司ことしょうちゃんが監督として参加。
いつも色んな現場を共に過ごしていますが、本当に心強い限りです・・・!
こうして風や水の道をつけることで、水と空気が淀まず流れ、大地のコンディションや蚊の大量発生をケア。
パーマカルチャーではスウェル(水と栄養を留めるテクニック)と呼ばれるテクニックがありますが、水の乏しい海外ではすばらしい働きをしますが、水の豊富な日本でのこのような現場では【大地の再生】のように、水を一気にはかせず、淀みもさせない。という絶妙なテクニックが有効のように感じます。
その場の風土によりそう日本型パーマカルチャーが少しずつ生まれている場に立ち会っているようでワクワク・・・!
道の仕上げは明石さんのリクエストもあってウッドチップ仕立て。
道が決まると、一気にお庭も映えてきます。
before
after
こうして、大地に心地よくなってもらうことで、居心地のよいお庭のベースが整いました。
あとはゆっくりフォレストガーデン 食べられる森の菜園へと移行していきます。。。!!
ゆっくりと場を丁寧につくっていく現場。
剪定やランドスケープも日本独特の技術を取り入れているので、これからこの場所がどのように遷移していくのか僕たちもとっても楽しみです。
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