今ある森の庭とともに  広沢フォレストガーデン 遷移その1

JUN OMURA

2016年10月13日 09:08






フォレストガーデンやパーマカルチャーに強い関心を寄せていただいている、浜松出身の武蔵野大学で環境学の准教授をされている明石さんと、パーマカルチャーをご縁に昨年つながらせていただき、この夏に今まで手つかずだった実家のお庭をパーマカルチャーでリ・デザインできないか?とのお話をいただきました。




お庭には浜松の空襲を逃れた大きな木が何本かあり、その下にツバキや紅葉、ウメ、サルスベリといった色々な木々が植えられています。
フォレストガーデンは何もない土地からデザインすることもありますが、すでにある場所をフォレストガーデン化していくこともできます。


明石さんのお庭はフォレストガーデンが目指す、【若い森】から成熟した森へとの遷移(何もないところから植物たちが森をつくろうとするその変化の過程)の真っ最中。 ほぼフォレストガーデンの完成とも言える遷移の状態でした。 その状態をいかに保ちながらフォレストガーデンをデザインしていくか? 
若い森がフォレストガーデンの先生。 ということで、僕たちにとってもとても意味のある場所です。


僕たちはフォレストガーデンを作る時、そこで暮らす人と自然のニーズをできるだけ大切にしていくことを考えることからデザインをはじめます。

暮らし方、過ごし方。
庭に欲しいもの。
その庭に関わってきた人の歴史。

人がそこで大切にされるデザイン。

そして、お庭には自然と生き物のニーズがあります。 今ここで暮らしている植物や生き物たちはどう成りたがっているか?




そこに住まう生き物たち
植物たちの今のあり方

そこにある自然と生き物が大切にされるデザイン。


パーマカルチャーの基本はとにかく観察。観察。観察。です。 
そして、そこで見たもの、あるもの、味わったものをじっくりじっくりとデザインに練りこんでいきます。
(時間がかかりすぎてる。とよく言われますが(笑))






明石さんのお庭は祖父母の代から続くお庭で、そこからお父さんの世代、息子さんの世代、孫の世代と様々な時間軸が連なっています。

共にあるのはそこで過ごしてきた思い出。  そして、今もお孫さんたちがお庭に触れようとしています。 





僕たちは食べられる森の菜園≒フォレストガーデンと表現しますが、パーマカルチャーの表現でもあるエディブル・フォレストガーデン(食べられる森)とあえて言わないのは、ガーデンには食べるものだけでなく、それ以外の植物たちもそこで共存していくデザインを目指したいからでもあります。

美しさは心の食べ物。

世界的に有名なパーマカルチャー・サイト、ブロックス・ホームステッドで暮らすゆりこさんからいただいた言葉がとてもしっくりきます。

庭木の美しさが食べられる森にあってもいい。

家族の思い入れや人生のページを切り取らないように、大きく育った木々達がいるお庭の木はできるだけ残してあげたい。


まずは数年間手付かずになり、鬱蒼として人を拒絶しはじめてしまっている森のようなお庭の木々を剪定したり、暴れているところを静めたりする手入れから、じっくりと明石家のお庭のフォレストガーデンへのアプローチが始まっていきました。。。


その2へつづく



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